Lighttpd で PHP を使う (Debian GNU/Linux)

Lighttpd は軽量なウェブサーバであり,コンパクトながら一通りの機能を備えています。SBC など非力なマシンでの利用に最適です。

Lighttpd で PHP を利用するにあたってはちょっとした設定が必要です。以下に Debian GNU/Linux 10 Buster での手順をメモします。

とりあえず Lighttpd を導入して動作を確認します。

# apt install lighttpd
# systemctl enable lighttpd
# systemctl start lighttpd

localhost:80 にアクセスするとテストページが表示されるはずです。

さて,まずは PHP と CGI インタープリタを導入します。php-cgi はメタパッケージであり,自動的に最新安定版に追従します。それだと不都合がある場合,php7.3-cgi のようにバージョンごとのパッケージを明示的に指定します。

# apt install php php-cgi

Lighttpd を選ぶ用途だと php-cgi だけで充分な場合が多いかと思われますが,php-fpm を利用することもできます。詳細は Arch Wiki を参考にしてください。

次に,lighttpd 側の設定をします。といっても,コマンドでモジュールを読み込ませるだけです。

# lighttpd-enable-mod fastcgi
# lighttpd-enable-mod fastcgi-php
# service lighttpd force-reload

たったこれだけで PHP の実行ができるようになりました。ちょっと PHP を動かしたいだけなら他のウェブサーバより簡単です。ただし,情報も機能自体も少ないため Apache 向けアプリケーションが動かない場合のトラブルシューティングは Nginx よりもずっと困難です。参考までに,Pukiwiki は大抵の環境で動くのでこういうときに便利です。

ところで lighttpd は "lighthttpd" と誤記されがちですが,"ht" が 1 回だけの "lighttpd" です。そして「ライトティーピーディー」や「ライティティピーディー」ではなく,なぜか「ライティ」と発音します。

Security, speed, compliance, and flexibility — all of these describe lighttpd (pron. lighty) which is rapidly redefining efficiency of a webserver; as it is designed and optimized for high performance environments.

読みに従って "lighty" と綴られる場合もあり,前掲の "lighttpd-enable-mod" は "lighty-enable-mod" としても利用できます。絶対このややこしい名前が普及の妨げになってると思う。

参照:

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