OpenWrt 活用アイデア
前提知識
- OpenWrt は Linux ディストリビューションである。
- OpenWrt にはコンパイル済みのバイナリが収録されたレポジトリがあり,opkg パッケージ管理システムにより簡単にインストールして機能を拡張できる。ただし,パッケージを利用できるだけのフラッシュメモリ容量・RAM 容量が必要である。
- OpenWrt レポジトリの内容は公式サイトから確認できる。
USB ポートが必要
ネットワークカメラ
UVC 対応の USB ウェブカメラを接続することでネットワークカメラを構築することができる。
安価なネットワークカメラではファームウェアにセキュリティ上の重大な欠陥がある場合が多く,比較的頻繁にアップデートされ新しいソフトウェアスタックを利用できる OpenWrt の使用は実用上も大きなメリットがある。
ネットラジオ再生機
USB オーディオインタフェースを経由してスピーカを接続することでネットラジオの再生などをすることができる。
LTE ルータ
セルフパワーの USB ハブを使い USB 接続の LTE モデムを接続することで,柔軟で高性能な LTE ルータとすることができる。
センサノード
USB 接続のセンサから取得したデータをネットワークに送信することができる。機種によっては GPIO ピンがあり,I2C や SPI 接続のセンサも利用できる場合がある。
たとえば,室温・湿度を外出先から調べたりすることができる。
ネットワークリモコン
Linux から利用できる USB 赤外線送信機を使うことで,ネットワーク越しに操作できるリモコンを構築することができる。
ファイルサーバ・NAS
SFTP や SMB/CIFS に対応したファイルサーバ・NAS を構築できる。USB 接続となるため速度は落ちる。
プロキシサーバ(キャッシュサーバ)
USB HDD を接続することでキャッシュサーバを構築できる。
外部ウェブサイトのコンテンツを一時的にキャッシュすることで,そのウェブサイトへの見かけ上のアクセス速度を改善できる場合がある。
ただし,接続するクライアント数が多い場合にのみ効果がある。また,家庭用ルータのスペックではかえって遅くなる可能性もある。
ウェブサーバ
ウェブサーバとして利用することもできる。PHP も利用できるため,さまざまな用途に利用することができる。
関係データベースにも一応対応している。
ただし,広く外部公開することにはセキュリティ上の問題がある。
メールサーバ
メールサーバを構築することができる。
ただし,セキュリティ上の問題に加えハードウェアの信頼性やパフォーマンスにも問題があり,お勧めはしない。
USB ポートが不要
OpenVPN ルータ/サーバ
OpenVPN クライアントとして,そのルータからの通信をすべて OpenVPN 経由とすることができる。
また,OpenVPN サーバとして利用することもできる。ただし,サーバとして利用する場合,一般的な家庭用ルータでは速度はかなり遅くなると思われる。
なお,SoftEther にも対応している。クライアントとしては Cisco EasyVPN にも対応する。
Tor ルータ
すべての通信を Tor 経由とするルータを構築できる。
イーサネットコンバータ
イーサネット(有線 LAN)にしか対応していない機器を無線 LAN 接続するために利用できる。
Asterisk (VoIP) サーバ
VoIP サーバである Asterisk を利用できる。
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